どこの単位会でも実施しているのではないかと思うが、精神保健福祉施設に入院中の者からの精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく退院及び処遇改善の請求に関する相談(精神保健相談)に応じ、上記入院中の者が弁護士と面接相談する機会を実質的に保障する制度(愛知県弁護士会HPより引用)である。

おそらく駆け出しの頃に名簿登録して以来の付き合いになる。
割に合う・合わないで言えば、全く合わないし、余り扱わない法令に加え、行政や病院がそれぞれ独自の運用を押しつけてくる、精神医学分野の知識が必要、最終的には行政事件になる・・というように、敬遠される要素が揃っている。
それでも、リーガルアクセスの拡充は弁護士の基本的使命である以上、やらねばならないものはやらねばならないと思って付き合い続けている。

20年来の付き合いなので、以前に比べれば改善されたところも多い(閉鎖病棟も相対的に見れば開放的になり、きれいなところも増えた。どこを見渡しても薄汚れた白色に囲まれていた時代もあったと思うが。)が、それでもまだまだ目に付くところはある。
この1年で3回、会から配点の打診があり、うち2回は引き受けたが、そのうち1件は、退院請求の相談がしたいというので面談に行くと、実はもう本人請求が却下されていたという話であり(退院請求を電話でも受け付けるというのは初めて知ったが、電話の申立がまともな申立になるとは思われないので、却下するだけの儀式になっていないか心配である)、しかし却下理由を導いた記録の閲覧をその場で出来るわけでもないので、対応に苦慮した(というか本人の話を聞いて主治医にぶつける程度のことしか出来ない)。

受任していない相談段階でも、その場で本人から同意書を貰って、その場で記録を30分でも読めれば、随分、違ってくるのにと思うと、裁判記録の閲覧制度や、行手法下の記録閲覧の方がまだしも親切設計で、精神保険相談方面は立ち後れているという感想である。

(弁護士 金岡)