愛知刑事弁護塾では、年数回、外部講師を招聘して勉強会を行っている。
先日は、刑事施設の諸問題に通暁した研究者をお招きし、接見交通権と刑事施設による制約(妨害)の交錯領域について最先端の議論を拝聴した。
特に電子機器の使用問題については、先日の岡山地判2026年4月15日(接見内容をICレコーダーで録音することに刑訴法39条1項の適用を認め、刑事施設職員による事後検査を違法と判断したもので、何れ本欄でも検討したいと思っている)まで含めた近時の主要裁判例を解説頂き、理論的な整理が行われたので、非常に有意義であった。
・・尤も、電子機器内のデータを接見時に再生する行為を接見として刑訴法39条1項の適用を認めた裁判例(例えば広島高判2019年3月28日)と、スマートフォンにより地図アプリを検索して示す行為に同適用を認めなかった裁判例(東京高判2021年3月2日)とを整合的に説明することには成功してなかったように思われた(後者は単に通信機器アレルギーの拘置所に流されただけで真に受けるようなものではない)が。
ともあれ、民訴に続き刑訴の電子化が進められている現代において、電子機器の使用、通信機器の使用をさも特別の領域であるかに議論していること自体の時代錯誤性を踏まえ、速やかに議論を深めるべき分野に違いなく、現代的意義のある勉強会であった。
さて件名について。質疑も活発に行われる中で、とある参加者より某拘置所を見学した経験談が披露され、それによると接見室の職員側通路への立ち入りが出来、そこで、マジックミラー越しに接見室の監視が可能であったとの事実が明かされた。
これは衝撃的であった。
拘置所が随意、接見室を覗き込める監視窓の存在自体が違憲の疑いを免れず、気の利いた刑事施設であれば一般面会時と異なり弁護人接見時は監視窓を閉じる。我々の接見時に、人影がよぎる程度ならともかく、仮に覗き込むような動静があれば即刻抗議ものである。
これがマジックミラーだとなると、こちらからは監視窓が閉じられているように錯覚しているだけで、実際には終始、監視窓に張り付き、接見内容に聞き耳を立てたり、被収容者の手元をのぞき込んでいるかもしれない。
とりあえず「某拘置所」地域の弁護士には注意喚起が必要だと思う(ということで同地域の伝手に聞いたところでは、弁護人から職員が見えるので、マジックミラー説には否定的だったことを、両論併記しておく)。
(弁護士 金岡)

















