本日の出来事である。
午後1時に勾留延長への反対意見を出し終えて夕方、延長決定がされたとの一報。
県外の裁判所だったので決定内容が記載された勾留状謄本の交付申請を出し、同時に写しのファクスを求める。
同じ事件で既に3回、ファクス送付がされていたので、今回もそうなるだろうと思っていたら・・「謄本は執行のために検察庁に戻し、既に刑事施設への搬送を開始したので、ファクスするものがない」という。どうしてそうなるのか?謎である。

ただこれは本稿の主題ではない。
ファクスするものがないとは言っても、直前に延長理由を書き込んだ(若しくはハンコを押した)のだから、担当裁判官であれば説明できるでしょう、ということで、延長理由の要旨を説明するよう求めた(そうでなければ金曜中に準抗告を出せず、結局、週明けまで準抗告が出来なくなる)。
すると、担当裁判官曰く「不正確になるので説明は拒否する」というのである(実際には仲介した裁判所職員の説明)。いや、あんた・・ものの十数分前に書いた決定理由でしょ、少なくとも要旨は説明できるんじゃないの?と驚き呆れた。
それだけではなく、事務員に「せめて何日間の延長か」も確認するよう指示を出してあったのだが、「何日間の延長か」も回答を拒否するというのである。十数分前の決定で何日延長したかも説明できない裁判官?申し訳ないが、その記憶力では辞職した方が良いんじゃないのかと本気で思う。

抗議の電話を入れようとすると、「時間外なので繋がりません」・・。
結局、準抗告を出そうにも、延長理由はおろか延長日数すら分からないのだから、どうしようもなく、月曜まで待たされることになる(電話が繋がらないのだから、謄写物を時間外受付に出しておくよう求めることも出来ない)。

この記憶力の欠落した裁判官は、勾留が強度の人権侵害だということを理解しているのだろうか。憲法のことすら、記憶にないのかも知れない。唖然とするしかない出来事である。現状、担当裁判官の名前も分からないが、判明し次第、本欄に追記し、その偉業を後世に残したいと思う。

(弁護士 金岡)