中国地方の刑務所に接見に行った時の話。
刑務所といっても未決の被告人も収容しているところであり、面会ではなく接見である。

さて、到着して「なろうとする者」で接見を申込み、待つこと15分。面会係から連絡があり「接見禁止なので検察庁に確認しなければならないから時間がかかる」という。「なろうとする者」要件該当性は検察が判断することではないから、時間をかけるのは違法だと警告する。
7分後、今度は2名の係官が登場。「しばらく待ってほしい」という。理由を問うと、先と同じく、接見禁止がされているため検察官に判断を仰ぐ必要があるからという。「1秒たりとも待つ気はない、これ以上、待たせるなら国賠になる」と警告し、「どうせ検閲しているのだから、事前に本人と連絡を取り合い今日の接見予定を入れたことも刑務所側は把握しているはずだ」と言い募ると、引き下がっていった。
更に8分が経過し、30分になったので、そろそろ(国賠の)訴状でも書くかと最終警告のために立ち上がったところで、接見室に通された。

接見禁止が付されている以上、弁護士だから当然に接見できるわけではなく、なろうとする者かどうかの判断が必要になるのは分かる。しかし、検察官に判断を求めたところで、検察官に「なろうとする者」該当性の判断など出来ないのだから、一体全体、検察に連絡して何がどうなるというのか?は今以て理解不能である。

なにか剣呑な雰囲気を感じ取ったら、録音か、少なくとも正確な時間付きで経過記録を残すことは、客観的事実に基づく国賠を行う上で重要である。
こうして記事を書けるのも、それを励行しているからである。

(弁護士 金岡)