相変わらず「身柄裁判」の理由がお粗末な裁判官が多い、という話題である。
先日の最決2026年8月31日もそうだが、覆す場合、しっかり理由を書け、という説示をする最高裁判例は数ある。例えば同最決であれば「実質的な理由を示していない」
「不合理であることを具体的に示したものとはいえない」等として、当初許可決定を覆した準抗告審の判断を咎めている。
しかし覆す場合だろうと維持する場合だろうと、当事者は、しっかり理由が書かれなければ納得しづらいだろうし(判断過程の透明性)、不服申立しようにも、何故、主張が容れられなかったのかを理解することすら困難(不服申立の便宜)である。故に、覆す場合だろうとどうだろうと、裁判所は実質的、具体的な判断理由を示すべきである。
が、現実は全く異なる。
まず保釈許可決定に対する検察官準抗告棄却の一例である。
「(・・権利保釈除外事由があることは)否定できない。しかしながら・・等の事情を考慮すると・・との相応の条件を付した上で被告人の保釈を許可した各原裁判がその裁量を誤つた不合理なものであるとはいえない。」(名古屋地決2026年10月23日、中尾佳久裁判長)
不合理なものであるとは言えない、というのは結論であり、示されるべきは、不合理なものであるとは言えないと評価した理由の方であろう。そのような保釈条件でどうして大丈夫と言えるのか、の理由が示されないままでは検察官も浮かばれまい。
次に勾留決定に対する準抗告棄却の一例。
「なお、弁護人が指摘する・・を踏まえて検討しても、本件勾留を違法と判断すべき事実関係は認められず、本件について罪証隠滅及び逃亡のおそれが認められるとの判断は左右されない。」(名古屋地決2026年10月27日、石川貴司裁判長)。
弁護人が繰り返し保釈請求予定を明示し、起訴後1週間で保釈許可、すると待ってましたと余罪で逮捕勾留してきたという経過を問題視し、権利濫用性を手厚く論じたのに対し、全く理由を書かない。書かないというか、権利濫用(不相当)だと言っているのに2号3号の存否を左右しないと書かれても困る。
このような粗悪な決定理由にはうんざりである。
検察、弁護人が、共同歩調で、迫ることも出来るはずだ。
(弁護士 金岡)

















