昨日(5月14日)、愛読誌でもある季刊刑事弁護の座談会企画に出席した。詳細は、特に問題がなければ本年7月発売の87号に掲載される予定とのことなので、そちらを参照して頂きたい。
企画としては、執行猶予のための弁護活動という内容で、実刑と執行猶予の狭間における弁護活動や、それに関連して、そこに至らないよう初犯の公判段階から手を尽くすべきこと、「情状」弁護と言っても立派な争点のある事件であり事実認定から攻撃防御を尽くすべきことなど、談論風発、盛り上がった感がある(なお、つい最近まで現職の裁判官・検察官であった各氏と私が主になり、若手の弁護活動報告等を踏まえつつ議論する趣向であった)。
慣れると直感的にこなし、駆使できる技術も、直感に甘えると掘り下げが甘く、薄っぺらいものになりかねない。その怖さは分かっているつもりであるが、こういった機会に、理論的技術的に整理し直し、緩みがあれば箍を締め直すのは良いことである(本欄では良く取り上げる、研修講師の話題も、そういった機会と捉えている)。熱意だけでも理屈だけでも通らない世界の醍醐味とも言えるかも知れない。
(弁護士 金岡)