題するとこうなろう、静岡県弁護士会から依頼を受けた研修を実施した。

現地での準抗告認容を含む早期釈放例の報告は興味深く、大麻取締法違反、毒物及び劇物取締法違反(シンナー)の、それも成人の案件が複数報告されていたのには些か驚かされた。「事例99」を通してみた限り、例えば覚せい剤事犯は、証拠構造が固く、「重要な情状要素」も言うほど重要視されているとも思われず、にもかかわらず準抗告の結果は思わしくない。その起訴率の高さから処罰の先取り的に勾留されていると結論付けているのだが、その点で一段階二段階、落ちる大麻や毒劇物事犯は、そこまでではないということなのだろうか(さもなくば愛知は静岡の後塵を拝している、と言うことになろうか)。
理論的に考えた場合、薬物事犯は、前記のように証拠構造が固く(かつて、検甲号証はわずか2点、鑑定嘱託と鑑定書だけ、という事案にまで遭遇したが、それでも適正処罰が出来ると考えるなら、最早、どこに勾留の余地があるのか見当も付かない)、「重要な情状要素」も言うほど重要視されているとも思われない特性から、かなり過剰な勾留がなされていると思われ、弁護人において自覚的な対応が必要との認識を強くした。
研修講師を引き受けることは、少なからず自らのためにもなる。有意義だったと思う。

(弁護士 金岡)