通称LNF。弁護士間での外国人事件についての情報を共有することで更に良質な活動を担保する目的の組織(ウェブサイトより)からの研修依頼を受けた。
個人的な意見としては、この分野では東京大阪には私など及びもつかない徹底した弁護士が多数おられる上に、名古屋界隈でも全国的に著名な弁護士が複数おられる。若手の勢いも強い。そのような中で、「地方の弁護士」による研修の試み(ウェビナーの恩恵である)の一環としてお声がけを頂いたのは、望外なところである。

そこで「近時の在留特別許可を巡る裁判例と弁護活動」と題して話題提供を行ったが、改めて振り返ると、ここ20年強の間に、外国人事件の理論と実務は相当、進展を遂げたのではないかと思われた。とりわけ2004年の行訴法改正を受けて登場した在特義務付け訴訟は、本欄2017年4月21日、同5月3日と取り上げ、また、先日の名古屋高裁の逆転認容判決(2021年6月11日掲載)にも繋がっている如く、思い入れのある分野であるが、実務的には落ち着き所を見出しつつある(本当にこれでいいのかは、研究者も交え、もう一段の検証が必要かも知れない)。
最近の裁判例を概観する中で問題点の洗い出しも出来たことだし、講師的に得るもののある研修であった(当方PCの作動不良で主催者には御迷惑をおかけした・・)。

(弁護士 金岡)