弁護士コラム

弁護士コラム

本の紹介:黒い司法(ブライアン・スティーヴンソン)

「感動のノンフィクション」「史上最長のスタンディング・オベーション」等と帯で宣伝されていたので少々、敬遠していたが、ようやく読み始め、一気に読み終えた。 感想を書き連ねるより、幾つか書き抜いて紹介に代えようと思う。 政策[…]

弁護人の基本的使命を理解しない裁判体による裁判は違憲ではないか

タリウム等の名大生事件の名古屋地裁判決が各紙で報道された。複数の精神鑑定が飛び交っていた事件だけに無関心ではいられなかったが、その部分ではないところで「ぎょっとする」判決内容であったようだ。 毎日新聞の報道によれば、「山[…]

嘘は不利益事実を証明しない

3月は当コラムの更新回数が多い。 個人的には、那覇地裁内外から市民の抗議活動の状況が撮影されていたという問題(沖縄弁護士会長の本年3月21日会長談話)も取り上げたいが、まずは昨日の不本意な判決を取り上げたい。 黙秘が不利[…]

一般人に在席命令?

本日、盛岡地裁の整理手続で「辞任」を余儀なくされた。双方に言い分はあろうが、直前に新証拠が提出されて反対尋問などできない(それどころか依頼者に事前に新証拠を受け渡すことすらできていない)状況下で、反対尋問まで進むと宣言さ[…]

弁護士会推薦枠の最高裁判事が任命されなかった事態について

たまたまインターネットで見かけた話題であるが、見過ごせない事態がある。 最高裁判事の任命にあたっては、判事出身、検察官出身、弁護士出身など、出身母体で枠をもうける慣行が定着しており(どうも1990年代からは間違いないらし[…]

在特訴訟で逆転勝訴(その二・完)

さて、名古屋高判平成29年3月16日(高裁民事4部)の内容の紹介である。 事案は、裁決時点で婚姻期間7ヶ月・同居期間4ヶ月の日本人配偶者であり、両者間に子どもはない。退去強制事由は不法残留(10年超)及び他人名義の外国人[…]

在特訴訟で逆転勝訴(その一)

本日、名古屋高裁民事4部で退令訴訟の逆転勝訴判決を得た。 内容的にも見るべきものがあり、紹介したい。 まずは前置き。 在留特別許可に係る訴訟は、係属する裁判体の価値観で結論が大きく左右される分野の一つである。 名古屋地裁[…]

GPS捜査を強制処分と判断した最高裁決定

本日、件名のとおりの最高裁判決が出た。 本コラムでも何度か、この話題を取り上げているとおり、私も(少し)関わりがある。 決定は、GPS捜査が「公権力による私的領域への侵入を伴うもの」と断じ、憲法35条を踏まえ強制処分に該[…]

傍聴人にノートパソコンで傍聴記録を取る自由はあるか

昨日、(柄にもなく)犯罪被害者の付添で法廷傍聴をしていた。 被告人の発言内容など、気になった点をメモして、後から依頼者に説明しようとノートパソコンを使用していたところ、休廷時間に職員から「傍聴席でのパソコン使用はできない[…]

無罪判決(そして確定)

本欄平成27年11月11日付け「無罪判決(しかし検察官控訴)」では、名古屋地裁の無罪判決が検察官控訴されたことを紹介した(その後、逆転有罪となり、現在は最高裁判所に係属中)。 さて、奇しくも同事案と同じ弁護人(当職及び事[…]

最近、印象に残った書籍

岩波ブックレット「兵器と大学 なぜ軍事研究をしてはならないか」 岩波書店「ヒトラーと物理学者たち」 前者は簡潔にまとめられており、非常に読みやすい。その分、反対説はあくまで論者の目を通してしか語られないので、少々、議論の[…]

共謀罪について

共謀罪がまたも新設されようとしている。条約批准に不可欠だという話もどこへやら、対象罪名を絞り込むことで「<生命・生活・生存>を最大に尊重する人間主義」を標榜する某与党も賛同するのだとか。 法務大臣答弁の迷走に対し、野党も[…]

警察官による不適切な取調べの年間件数(こんなに少ないはずがない)

各紙報道によれば、昨年一年間の警察による被疑者調べは約135万件で、うち苦情が申し出られた件数は418件、うち不適切とされたのが33件で、「一定の姿勢又は動作をとるよう不当に要求すること」は0件であったということである。[…]

入管行政の「傍若無人」ぶり

当事務所では、在留資格の取得に関わる案件もそれなりの依頼数がある。行政手続、行政訴訟と言うことで、普通には学んでこない領域の法律を扱う必要があり、また、対国家的な案件であるため敬遠されがちなのだろうと思われるが、取り扱う[…]

私人が防犯カメラ画像等を掲示し「犯人」と表示することの是非(その2・完)

万引き被害に遭った店が、防犯カメラ画像を店舗内外に「犯人」として貼り出すことの法的是非如何。問題状況を分かりやすくするため、「間違いなく犯人である」としておこう。 1.私見 (1)前稿で指摘した弁護士ドットコムの記事は、[…]

私人が防犯カメラ画像等を掲示し「犯人」と表示することの是非(その1)

最近、相次いで件名のような出来事が報道されている。特にコンビニエンスストアで万引き犯を掲示し、その後、本部の指示等で取りやめている、というのが複数。捜査機関が認知しない段階で「犯人」と社会にふれ回る行為と括れば、もとより[…]

夜の保釈

年明けから捜査弁護の依頼が相次ぎ、気付くと同時に3件、身体拘束案件を受任する状態になっていた。 先日、上記のうち1件が起訴されたため、同日保釈を請求したのだが、起訴が午後2時30分、保釈請求が午後4時30分、金曜日なので[…]

依頼者見舞金制度について

珍しく期日も接見も順調に片付き、時間がとれたので、件名の会員懇談会に出席した。会員懇談会は、程度差こそあれ、弁護士制度全体の歪みを考える契機となる。余裕がある限り出たいとは思うものだ(ということで、余り偉そうには言えない[…]

不起訴理由の開示

1月に入り、「嫌疑不十分」不起訴が3件、相次いだ。 「嫌疑不十分」と分かるのは、刑訴法259条に基づく不起訴結果通知に、不起訴理由が書き込まれていたからだ。 同条は「検察官は、事件につき公訴を提起しない処分をした場合にお[…]

親族と接見禁止(その2)

少々、コラム更新に時間が空いたが、親族の接見等禁止について、続きを書いてみたい。 年末1勝3敗と書いた。 うち「1勝」は、少々重大事件であるが、共犯者ABへ働き掛け、通謀が親族を介して行われるかも知れないとして接見等禁止[…]

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