東京の某S弁護士の紹介と言うことで刑事事件の相談を受けた。
この一月くらいで7件くらい刑事事件が増えてしまい(一定程度までの事件過多は誇り得るかも知れないが一定程度以上は無責任というものだ)、本音では他所を紹介したかったが、他ならぬS弁護士の紹介とあれば自分でやるしかないと受任した。

弁護士費用を××円と取り決めて(うちでの従来相場からは、やや高めかも知れない)、その依頼者が言うには、「最初、S弁護士に、東京のK弁護士を紹介して欲しいと頼んだのだけど、K先生は小さな事件はやらないから、と断られ、先生を紹介された」「最初から××円くらいのことを言えば、僕の紹介なら断られないだろうから」と。

さすがは歴戦のS弁護士、こちらの考え方から費用体系までお見通しで、断られないように(刑事事件は初動が重要だし、うちを頼られた以上は安易に他所に回すことはしないが、「愛知刑事弁護塾」所属の弁護士なら引き取りを御願いすることは有り得る。)紹介してきたのかと、恐れ入った。手の平の上で転がされた感がある。

(弁護士 金岡)