拘置所に未決勾留中の証人が、出頭して証言をすることになった。
そちらの事件の弁護人が、「腰縄手錠の解錠は見えないところで」と要望した。
なんと検察官からも、同旨の配慮を求める上申書が提出された。
その結果、裁判体(名古屋地裁刑事第6部、平城裁判長)は、「衝立方式」で腰縄手錠を解錠することを命じた。
名古屋拘置所職員はこれに従った。
弁護人である私は傍観していただけである。

以上が顛末である。
要するに、未決勾留中の証人が、傍聴席や弁護人席から見えない衝立の陰(裁判体のいる法壇からは見える)で腰縄手錠が解錠されるという配慮が受けられた、ということである。

これは重要である。
未決勾留中の証人が上記の配慮を受けられるのであれば、当該事件で未決勾留中の被告人その人も上記の配慮を受けられない理由がない。もし裁判所が、「当該事件で未決勾留中の被告人その人は、彼/彼女の法廷で晒し者にされて当然」という歪んだ考え方を持っていない限り、結論が異なるはずは無い。今回のことに抗議していない拘置所が、当該事件被告人の場合だけ反対するという理由も無い。

弁護人である私は何もしていないが、記念すべき出来事であった。

(弁護士 金岡)