既に一部報道されているが、名古屋高判2026年8月26日(民事第4部、原克也裁判長)は、大阪府警の警察官がオートロックセキュリティのあるマンションに(友連れの方法等を駆使して)無断侵入した事案について、居住者の請求を一部認容した原判決を維持し、大阪府の控訴を棄却した。なお、居住者側は控訴していない。
本欄での関連記事は以下の通りである。
・大阪府(大阪府警)を提訴(2024年2月6日)
・犯罪を奨励するが如き大阪府警(2024年10月18日)
・大阪府警に勝訴(2026年1月24日)
未確定であるので例の如く論評は控え、判決文を一部紹介しておく。
「また、単に開いていた正面玄関から本件マンションの共用部分にごく短時間立ち入つたのみといつた態様のものでもなく、被控訴人において更なる事情聴取には応じない旨を示している中で、土橋警察官において、被控訴人又は管理従事者から本件マンション内ヘの立入りにつき許諾を得ようとすることなく、住人が正面玄関の自動ドアを開けて入ったことを利用して同人に続いて本件マンション内の共用部分に立ち入り、エレベーター内において被控訴人の子らに話しかけて被控訴人の呼出しを依頼し、被控訴人が被控訴人居室から出て来ないとなった後には、被控訴人居室のインターフォンを多数回押して応答を求め、その後は、斎藤警察官と交代でそれぞれ本件マンション内に立ち入つて、被控訴人居室のある〇階に待機したり、本件マンシヨン内の駐輪場を見て回るなどの行為を数時間にわたってしたというものである・・そうすると、本件立入り等は、居住者である被控訴人が許諾し又は許容するであろうといった程度のものではなく、居住者の意思に反するものであるから、居住者における推定的承諾又は居住者の意思に基礎を置く管理従事者における推定的承諾があるといえるものではない。」
先日の団体規制法がらみの公安もそうだが、手順を踏み、適法な範囲でやれば、何も問題は起こらないだろう(上記判決も「被控訴人又は管理従事者から本件マンション内ヘの立入りにつき許諾を得ようとすることなく」と指摘している)に、「警察だから許される」「公安だから許される」と言わんばかりの態度。強大な公権力に求められるのは謙虚さと遵法精神であり、その欠片も持ち合わしていない輩には、より強力な法規制をするしか無くなる。愚かしいことである。
(弁護士 金岡)

















