先月に引き続き外部講師招聘。
今回は上訴審弁護の深奥を覗く研修を実施した。

上訴審弁護は、人・地域によっては本当に無縁であろうところ、無縁では済まされない地域の研修も、勢い、通り一遍の、第一審とは違う特殊なところをおさらいする程度に留まり、一線級の弁護人が(特に第1審からの続投でない場合に)控訴審で何をどのように考え、何をどのように調査し、説得していくのかは、そうそう学ぶ機会もないところだ。

いかなる論点であれ、客観的に納得を抱かせる程度にまで、とことん掘り下げ、事案に即して妥当な表現方法で表現する、と、こうまとめると、至って当たり前のことであるが、あの熱量で取り組むからこそ、凱歌が上がるのだと感じた。
名古屋高裁の「成績」は惨憺たるものだが、その何割かの責めは、弁護士層が引き受けなければならないのだろう。

(弁護士 金岡)