弁護士コラム

弁護士コラム カテゴリー:刑事弁護

愛知県弁護士会の凋落(5)「審査経過~調査部会」

【はじめに】 本稿からは、本件の審査経過について述べていきたい。 最初に断っておくと、刑事弁護委員が集まっての議事は、非公開である。非公開の趣旨が対象弁護士の名誉保護であるなら、私が寧ろ全てを公にしたがっている以上、全て[…]

愛知県弁護士会の凋落(4)「処置請求制度について~事例と議論~」

【手続について】 本稿で処置請求の手続を細かく論じるつもりはない。 日弁連には処理規程があるが、かなり簡素な規程であり、対象弁護士には「助言」「指導」更には懲戒手続に進む不利益処分が予定されていること、逆に、裁判所、検察[…]

愛知県弁護士会の凋落(3)「辞任以外の対抗手段があったか?」

【反対尋問を避けるために他の方法があるか】 前稿(2)で、反対尋問に入ること自体が間違いであることが確認できた。 そして、後藤弁護士は、それを避けるには辞任しか方法が残されていなかったと意見されている。私も全く同感である[…]

愛知県弁護士会の凋落(2)「反対尋問の性質を考える」

【反対尋問の性質】 連載(1)で述べたとおり、本件では、(整理手続を終結させ、引き続き審理入りする予定で、)同日に尋問予定であった証人Aについて、その数日前にAの供述録取書等が新たに開示・請求され、更に前日、専門家証人B[…]

愛知県弁護士会の凋落(1)「不合理な訴訟指揮に対抗する刑事弁護の宿命」

【過料決定の論理】 辞任後の在席命令が有効であるとすれば、辞任は無効だと言うことになる。その論理はどこに求められるのか。 過料決定審の論理は、決定理由によると、手続の進行を阻止する為に行われた辞任は「少なくとも上記公判前[…]

愛知県弁護士会の凋落~処置請求事件を巡って(はじめに)

(おことわり) 本欄は、刑事事件や行政事件の実務に関心のある層が主な閲覧者と思うが、こちらもそのつもりで、弁護実践により得た知見等を積極的に公表し、また、意見交換のとっかかりとなるよう努めている。 これから連載する「愛知[…]

身柄裁判と、裁判官の休息?(再び)

ちょうど2年前の本欄で、釈放の裁判に対する検察抗告への判断が土日を跨いだことに「捕まえる方は熱心にやるが釈放の方はそうでもない」のかと批判した。 とかく年末は、そういう問題が起きやすいようで、本年も12月28日に保釈を請[…]

報じられたGPS設置捜査の「悪質さ」

本年12月26日、「三重県警捜査3課の男性警部補が本年4月ころ、裁判所の令状を得ずに、窃盗事件の容疑者車両に個人で購入したGPS端末を設置していた」という事件が報じられた。3月の大法廷判決から、事実上、GPS捜査が不可能[…]

起訴前鑑定留置に対する一連の弁護活動の顛末(その5・完)

随分と長期連載になった。 「その4」で弁護側の準抗告が一部認容されたことまで述べた。 検察官はこれに対し、直ちに、鑑定留置期間延長請求を行い、名古屋簡裁はこれを却下したところ、検察官は準抗告した。 弁護人は、名古屋簡裁の[…]

起訴前鑑定留置に対する一連の弁護活動の顛末(その4)

3ヶ月半の鑑定留置期間決定に対し、準抗告を申し立てた。 取消事由として立てたのは以下の5点である。 ① 精神鑑定が不要なのに鑑定留置決定を行った違法 ② 精神鑑定が不可能なのに鑑定留置決定を行った違法 ③ 精神鑑定が不可[…]

起訴前留置鑑定に対する一連の弁護活動の顛末(その3)

さて、鑑定留置理由開示公判の理由である。 改めて説明すると、本件は、私の目から見て責任能力が問題になりそうとは思えない事案であった。そして、黙秘権行使の実効性を高める上でも弁護方針として鑑定には協力しないという立場を採用[…]

起訴前鑑定留置に対する一連の弁護活動の顛末(その2)

おさらいとして、条文は刑訴規則131条が重要である。 「鑑定のためにする被告人の留置については、この規則に特別の定のあるもののほか、勾留に関する規定を準用する」 このおかげで、鑑定留置状謄本(=勾留状謄本)も入手できるし[…]

起訴前鑑定留置に対する一連の弁護活動の顛末(その1)

近時、起訴前鑑定留置に対し「不必要」の立場から弁護活動を展開する機会を得た。現在進行形の事件でもあるので、罪名は「裁判員対象罪名」という程にしておくが、結論を先に記すと、 1.弁護人の反対にも関わらず検察官(井川貴文検事[…]

勾留裁判書はファクスで入手しよう

「勾留準抗告を棄却されたので特別抗告するため、決定書を取りに金曜深夜、郊外の支部の当直まで車を飛ばした」 頭の下がる迅速果敢な行動である。 のだが、情報通信技術の発達した時代において、なにかおかしくないだろうか。 決定書[…]

見極め

「異種前科の執行猶予中に薬物の再犯に及んだ。第1回公判前だが保釈は可能か。なお、罪体を認めており、一応職あり、家族も協力的であるとする。」 さて、どのように見極められるだろうか。 もちろん事案の個別性というものは大きいか[…]

大阪地決平成29年11月12日(勾留取消請求認容)(その2・完)

さて、裁判所の判断である(伊藤寿裁判官)。 弁護人が、明示的に延長理由から除外された捜査項目の実施と、黙秘権侵害・弁護権侵害を指摘したのに対し、裁判所は第一に、全く異なる話題から検討に入った。 1.曰く。被疑事実は平成2[…]

大阪地決平成29年11月12日(勾留取消請求認容)(その1)

近時、標記の決定を御紹介頂いた。無論現時点で公刊物未登載である。 なかなか味わい深い決定であり、学際的関心もそそられる。ついては、本欄で紹介したい。 事案は、とある業法違反(無許可営業)であり、被疑事実は「平成29年X月[…]

言ってみるもの?身体検査の顛末

先日、本欄で取り上げた身体検査問題の続報である。 「弁護人としては、依頼者への不当な偏見は打ち払う努力が必要だろう。」と指摘し、もし要望があった場合は、理由を確認してから対応するくらいの姿勢が必要ではないかと論じた。 本[…]

書籍の紹介~刑事手続の新展開「被疑者の身体拘束」

成文堂「刑事手続の新展開」に少しだけ執筆させて頂いたので、本欄でも紹介しておく。 1988年に第1弾、2002年に第2弾と版を改め、今回が第3弾である。不幸にして、あらかた原稿が出来あがってきたあたりで2016年の刑訴法[…]

勾留係からの回答

本欄本年9月7日の裁判所への質問状の件(勾留請求された、意見書を出すなら早くと言われたので出したのに、蓋を開けると勾留に関する裁判なしに釈放になっていたこと)は、9月25日、勾留係より電話での回答があった。 3番、つまり[…]

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